子育て世代は投資を始めよう〜現金と投資のメリット・デメリット


「投資ってなんだか怖そうなんですよね」

「現金が安全ですよね」


投資と聞くと怖いイメージが先行してしまって、投資を始めることが出来ず、つい銀行や郵貯に預けたままにしていますよね。現金が一番安全という考え方ですね。しかし、果たして本当に現金が一番でしょうか?


現金と投資(株式投資)のメリット・デメリットをそれぞれ考えてみます。


現金のメリット

一番のメリットは、物やサービスの購入にすぐ使えることが上がります。いざという時に使えるので安心感があります。クレジットカードが使えなくても現金はどこの店でも扱ってくれます。二番目のメリットとしてデフレーション(以下、デフレ)になると、物やサービスの値段が下がるため、現金をそのまま持っていると現金の価値が上がります。一旦デフレになると、買い控えが生じてますます物やサービスの値段が下がります。日本では2001年〜2014年までがデフレの時期でした(総務省統計局ホームページより)。


現金のデメリット

一番目のデメリットは、低金利時代であるため銀行や郵貯に預けても0.001%の金利では、全く増えないため自宅のタンスにしまっておくのと同じです。二番目のデメリットとして、インフレーション(以下、インフレ)があることです。インフレでは、物やサービスの値段、給料などが長期的に見て上がります。インフレの原因は様々ですが、中央政府が発行している通貨の発行量が増えることが挙げられます。各国政府は約2%程度の緩やかなインフレを目指しています。緩やかなインフレが続くと経済がうまく回るからです。しかし、インフレが起こると、物やサービスの値段が上がるため、それまでに持っていた現金の実質的な価値が下がっていきます。買い控えをすると物の値段が上がるため、買い控えをすると損になり、購買するためますます値段が上がります。一方、国債を発行している政府や社債を発行している企業は、インフレによって発行済みの国債や社債の価値が下がり、得をしますので、隠れた税とも言われています。



投資(株式投資)のメリット

株式投資は、企業の一部を保有することになります。企業が成長を続けると、企業価値が向上するため株価も上昇します。また成熟した企業は、売上金の一部を配当金として株主に還元してくれます。このため、インフレに対抗することができます。政府が目指すインフレ率が2%で、「何に投資するか②」「何に投資するか③」で紹介しましたS&P500指数やCRSP米国総合指数は過去30年間の実績で年平均10%の利回りであり、これらの指数に連動する商品に投資しておくと、インフレを上回ることが出来ます。


投資(株式投資)のデメリット

最大のデメリットは元本が保証されていないことです。会社が発行している株式は、会社が潰れると無価値になります。そのため、株式投資では1つの銘柄だけに集中するのではなく複数の銘柄に分散させて投資して、株式投資が無価値になるリスクを避けます。S&P500指数は500銘柄、CRSP米国総合指数は約4000銘柄に分散されています。


以上を考えますと、現金の保有は生活に必要な分だけにしておいて、余っている分を株式投資(S&P500指数やCRSP米国総合指数)に回しておくことがインフレのリスクを補いながら、資産形成につながります


生きる伝説の投資家であるバークシャー・ハサウェイCEOのウォーレン・バフェットは、妻への遺言として、資産のうち9割はS&P500指数に、残り1割は国債で保有するように明言しています。

ウォーレン・バフェット似顔絵  晴耕雨読妻 作成



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