高配当ETF(VYM、HDV、SPYD)は、定期的にお金を生み出してくれます。

上場投資信託(ETF:Exchange traded fund)は、個別銘柄の財務状況や今後の見通しなどの企業分析を必要とせず、テーマに沿って広く分散し、信託報酬も低い非常に魅力的な商品です。


VTIはCRSP米国総合指数に、VOOはS&P500指数といった市場全体の平均に連動するETFで、コア·サテライト戦略におけるコア部分に据えている方が多いと思います。我が家でもコア部分としてVTIとVOOに投資しています。


ETFには、VTIやVOOの他にも様々なテーマに沿った商品がたくさんあります。

今回、高配当銘柄を対象とした高配当ETFを紹介したいと思います。


晴耕雨読 妻  作成



VTIやVOOは、値上がり益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)の両方が期待できるETFではありますが、分配金の利回りは1.3-1.4%と低いです。分配金での生活を考える場合や、生活の足しにする場合はやや心許ないのではないでしょうか。


一方、高配当ETFは、VTIやVOOと比較すると値上がりは非常にマイルドですが(値下がりもマイルドです)、分配金は多いです。分配金利回りは、VYM;2.8%、HDV;3.4%、SPYD;3.6%(2022年3月現在)と高いです。その理由として、高配当ETFに含まれる企業は、成熟した老舗企業であり、売り上げを新規の設備投資や従業員確保に使う必要性が低く、配当金として株主に還元されます。

上場間もない企業や、成長企業は売り上げを設備投資などの事業拡大に投資した方が正解ですので、高配当ETFにはこのような成長企業は通常含まれません。


VYM、HDV、SPYDの特徴を簡単に説明すると、



VYMは、米国大型株の中で配当利回りが市場平均を上回る約400銘柄で構成されるFTSE High Dividend Yield Indexに連動しています。信託報酬0.06%。分配金利回り2.8%。Vanguard社のETF。


HDVは、財務状態が健全な優良企業の米国株式75銘柄で構成されるMorningstar Dividend Yield Focus Indexに連動しています。信託報酬0.08%。分配金利回り3.96%。BlackRock社のETF。


SPYDは、S&P500指数に含まれる高配当企業80社で構成されるS&P500 High Dividend Indexに連動しています。信託報酬0.07%。分配金利回り4.76%。State Street社のETF。 



と、なります。


高配当をテーマにしたETFですが、投資会社によって、採用する指数が異なりますので、値動きや分配金利回りは異なります。


VYM、HDV、SPYDのどれを保持するかで悩みますよね。個人的な感想ですが、銘柄数の多いVYMが最もマイルドな値動きで堅実な印象です。ただ分配金利回りが3つの中で最も低いです。上記のように構成銘柄の種類や構成数が異なるため、値動きや分配金の増配の仕方も変わってきますので、VYM・HDV・SPYDともに保持しておくと安定します。


ETFのメリットとして、業績が悪くなっていく企業は自動的にETFの構成銘柄から除外されますので、投資家として、高配当ETFを買い持ちしているだけでいいので非常に簡単です。そして、当然ながら分配金を再投資しておくと、複利の力が働いて株数が増えてさらに分配金が増えますので、将来に備えることができます。


退職後などの将来に備えて、高配当ETF投資を始めてみては如何でしょうか?




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