State Street社の高配当ETF、SPYDに投資する。

上場投資信託(ETF:Exchange traded fund)は、個別銘柄の財務状況や今後の見通しなどの企業分析を必要とせず、テーマに沿って広く分散し、信託報酬も低い非常に魅力的な商品です。


ETFの種類は無数にあって、高配当にフォーカスを当てたETFがあります。代表的な高配当ETFとして、VYM、HDV、SPYDがあります。


この中で、今回はSPYDについて掘り下げたいと思います。

State Street社  晴耕雨読 妻 作成



よくある説明として、



SPYDは、S&P500指数に含まれる高配当企業80社で構成されるS&P500 High Dividend Indexに連動。信託報酬0.07%。分配金利回り4.76%。State Street社のETF。 



と、あります。


S&P500指数に含まれる配当利回りが高い80銘柄で構成されています。VYMの400銘柄に比べると少ないです。VYMやHDVと異なる点として、企業の大きさではなく、下記のように均等配分されていたり、不動産セクターが多い点が挙げられます。そのため、VYMやHDVともやや異なる値動きをしています。


VYMやHDVと比べると販売開始が2015年と歴史が浅いです。もともと高配当ETFは値動きが少ないですが、2020年3月のコロナショックからの回復はSPYDが最も遅かったです(遅いため、投資妙味があったのも事実です)。信託報酬は、0.07%と低く設定されています。株価が低く(2022年4月現在、1株44 USドル)、小口から購入を始めることができますね。


[15分ディレイ株価]
202530354045502016201720182019202020212022033M66M

マネックス証券ホームページより転載




代表的な銘柄は、以下の通りです。公益事業、金融、不動産、エネルギーセクターの比率が高いのが特徴です。正直なところ、構成上位銘柄でも知らない銘柄がほとんどです。有名なのはシェブロンとアッヴィくらいですね。



銘柄名/構成割合(2022年4月現在)

ベーカー・ヒューズ(BKR) 1.6%

バレロ・エナジー(VLO) 1.54%

シェブロン(CVX) 1.52%

センプラ・エナジー(SRE) 1.52%

ニューモント(NEM) 1.50%

アイアン・マウンテン(IRM) 1.49%

アッヴィ(ABBV) 1.46%

マラソン・ペトリアム(MPC) 1.45%

ワンオーク(OKE) 1.43%

ベンタス(VTR) 1.42%




分配金利回りは4.76%であり、VYM、HDVよりも高いですが、伸び悩んでいます。2022年3月の分配金は0.653 USドルで昨年同時期よりも増配されているため、今後に期待です。



2015年 0.331 USドル

2016年 1.515 USドル

2017年 1.736 USドル

2018年 1.619 USドル

2019年 1.746 USドル

2020年 1.633 USドル

2021年 1.55 USドル


SPYD分配金履歴 晴耕雨読作成



SPYDは、緩やかに値上がりしていますが、分配金は横ばいを推移しています。公益事業や不動産銘柄の特徴を表しているETFです。利回りが高いので、分配金を再投資して株数が増えることで分配金が増えていきます。


我が家では、サテライト部分として2020年からSPYDに投資しています。少しずつ積み立てていて、現在SPYD 89株、平均取得単価39.98 USドルです。2022年4月現在44.06 USドルであり、1株当たり4.08 USドル(10.2%)の値上がりです。


高配当ETFのうち、VYM、HDV、SPYDのどれを保持するかで悩みますよね。「高配当ETF(VYM、HDV、SPYD)は、定期的にお金を生み出してくれます。」で記載していましたように、3つともそれぞれに銘柄数、セクター割合に違いがあり、結果として値動きや分配金利回りが異なります。今後も世界経済の変動が続きますので、どのセクターが伸びていくかは予測不可能です。どれか1つを保持するよりも3つとも保持しておく方が、安定した配当金生活の助けとなるのではないでしょうか。



分配金の状況も適宜アップしていきたいと思います。


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