コア部分として、アメリカ株式全体をカバーするVTIに投資する。

コアサテライト戦略で記していましたように、コア部分には安全かつ伸びしろのあるものに投資したいですよね。


個別株もいいですが、長期にわたって最も安全で効果的な投資対象として市場全体が挙げられます。市場全体に投資することをインデックス投資と呼びます。


「なんだ、平均に投資するのか」と、がっかりされる方もおられると思いますが、インデックス投資は、ファンドマネージャーが選ぶ株式を集めたアクティブファンドに優ることが証明されてきました。インデックス投資は、実は非常に優れた投資手法です。


コア部分には、このインデックス投資を当てることがいいと考えられています。

今回は、コア部分のインデックス投資として魅力的なETF(上場投資信託)であるVTIを紹介したいと思います。




世界有数の投資会社 Vanguard社   晴耕雨読 妻作成



よくある説明として、



VTI(Vanguard total stock market index)は、CRSP米国総合指数というアメリカに上場するほぼ全ての株式を対象とする指数に連動。Vanguard社のETF。信託報酬0.03%。分配金利回り1.3%。



と、あります。


銘柄数は、アメリカ上場企業の約4000と分散は十分です。株価指数の決定は、時価総額加重平均法でされているため、時価総額が大きい銘柄ほど、比重が大きくなります。そのため、ハイテク銘柄で構成されるQQQほどの値動きはないですが、高配当ETFのVYMよりは、株価の上げ下げが見られます。ただし、長期的に見ますとアメリカ株式市場の成長を反映して、下図のように綺麗な右肩上がりです。コロナショック時も早期に回復していました。信託報酬は、0.03%と極めて低く設定されています。


[15分ディレイ株価]
60100140180220260300201320152017201920210140M280M

マネックス証券ホームページより転載


代表的な銘柄は、以下の通りです。時価総額が大きな銘柄の比重が大きいため、上位の銘柄は有名大型企業ですね。この他に、これから上昇すると思われる中小型企業も含まれています。アメリカの全てに投資するようなETFです。



銘柄名/構成割合(2022年4月現在)

アップル(AAPL) 5.82%

マイクロソフト(MSFT) 5.07%

アマゾン(AMZN)3%

アルファベット(GOOGL) 1.84%

テスラ(TSLA) 1.58%

エヌビディア(NVDA) 1.31%

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B) 1.23%

メタ・プラットフォームズ(FB) 1.13%

ユナイテッド・ヘルス・グループ(UNH) 1.01%


上位の銘柄構成は、S&P500指数に連動するVOOとほぼ同じですね。構成比率が、やや低いことぐらいでしょうか。


分配金利回りは1.3%と低めです。成長企業は配当金がないことも多いからですね。コロナショックのあった2020年は減配していますが、それ以外は増配しています。


2013年 1.673 USドル

2014年 1.869 USドル

2015年 2.067 USドル

2016年 2.215 USドル

2017年 2.343 USドル

2018年 2.604 USドル

2019年 2.905 USドル

2020年 2.77 USドル

2021年 2.93 USドル


VTI分配金履歴 マネックス証券データより作図




VTIは、分配金はあまり多くなく値上がりを期待するETFと考えられます。実際に2012年5月では70 USドル付近であり、2022年4月現在は220 USドルですので、10年で3倍に上昇しています。分配金を再投資しておくと複利効果が効きますので、含み益はもっと増えますね。


我が家では、コア部分として2020年からVTIに投資しています。少しずつ積み立てていて、平均取得単価180 USドルです。2022年4月現在220 USドルであり、1株当たり40 USドル(22.2 %)の値上がりです。


コア部分に据えるETFをどれにするかで悩みますよね。VTIを推奨する有名な方は多くおられます。我が家でも、成長企業を含むアメリカの全ての企業を対象するVTIが魅力的なため、コアに据えていますが、上記のように構成上位銘柄はVOOなどのS&P500指数に連動するETFと変わりませんので、VOOでもいいと思います。また配当金生活を考えるならVYM、HDV、SPYDなどの高配当ETFがいいと思われます。値上がり益を期待するならナスダック100指数に連動するQQQがいいと思われます。いずれにしても、資産をどのように使用するか(出口戦略)、あるいは個々人にとって快適と思われる対象に投資されるのがいいのではないでしょうか。


我が家では、当面の間使用することはない資金をVTIに投資し、10年〜30年後に必要となってくる教育費、住宅ローン返済、老後費用に当てようと考えています。



コメント