上場投資信託(ETF:Exchange traded fund)は、個別銘柄の財務状況や今後の見通しなどの企業分析を必要とせず、テーマに沿って広く分散し、信託報酬も低い非常に魅力的な商品です。
ETFの種類は無数にあって、高配当にフォーカスを当てたETFがあります。代表的な高配当ETFとして、VYM、HDV、SPYDがあります。
この中で、今回はHDVについて掘り下げたいと思います。
世界最大の投資会社 Black Rock社 晴耕雨読 妻 作成 |
よくある説明として、
HDVは、財務状態が健全な優良企業の米国株式75銘柄で構成されるMorningstar Dividend Yield Focus Indexに連動。信託報酬0.08%。分配金利回り3.96%。BlackRock社のETF。
と、あります。
銘柄数は75と分散されていますが、VYMの400に比べると少ないです。財務が健全な優良企業群であるためか、株価の値動きは非常に安定しています。下図のように綺麗な右肩上がりです。2020年3月のコロナショックの後も順調に回復しています。信託報酬は、0.08%と低く設定されています。
マネックス証券ホームページより転載
代表的な銘柄は、以下の通りです。
銘柄名/構成割合(2022年4月現在)
エクソンモービル(XOM) 7.4%
アッヴィ(ABBV) 6.82%
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM) 6.01%
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) 5.81%
シェブロン(CVX) 5.34%
ベライゾン・コミュニケーション(VZ) 5.06%
プロクター・アンド・ギャンブル(PG) 4.3%
フィリップモリス・インターナショナル(PM) 3.88%
メルク(MRK) 3.66%
ブロードコム(AVGO) 3.54%
有名な大型の配当銘柄で構成されています。VYMと比較して、エクソンモービルやシェブロンといったエネルギーセクターの比率が高いです。2022年1月から4月にかけて、ウクライナ紛争の影響で石油価格が上昇したため、石油関連株の株価が上昇しました。そのため、VYM、HDV、SPYDといった高配当ETFの中で、HDVは株価が上昇しています。
分配金利回りは3.96%と高配当ETFであるVYMとSPYDの中間です。以下のように時々減配されますが、長期的に見ると分配金は増加してきています。
2013年 2.23 USドル
2014年 2.45 USドル
2015年 2.88 USドル
2016年 2.7 USドル
2017年 2.949 USドル
2018年 3.095 USドル
2019年 3.208 USドル
2020年 3.566 USドル
2021年 3.507 USドル
HDV分配金経過 晴耕雨読作成 |
HDVは、値上がりもしますし、分配金も増配されていますので、買い持ちして再投資するだけで雪だるま式に分配金が増えていきます。
我が家では、サテライト部分として2021年からHDVに投資しています。少しずつ積み立てていて、現在HDV 27株、平均取得単価 97.65 USドルです。2022年4月現在 107.6USドルであり、1株当たり9.95 USドル(10.19%)の値上がりです。
高配当ETFのうち、VYM、HDV、SPYDのどれを保持するかで悩みますよね。「高配当ETF(VYM、HDV、SPYD)は、定期的にお金を生み出してくれます。」で記載していましたように、3つともそれぞれに銘柄数、セクター割合に違いがあり、結果として値動きや分配金利回りが異なります。今後も世界経済の変動が続きますので、どのセクターが伸びていくかは予測不可能です。どれか1つを保持するよりも3つとも保持しておく方が、安定した配当金生活の助けとなるのではないでしょうか。
分配金の状況も適宜アップしていきたいと思います。
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