為替から見た米国株の買い時と売り時

S&P500指数やCRSP米国総合指数に対するインデックス投資では、資金の投入方法として、株価や為替に関係なく、定期買い付けが最適解だと考えられています。


ドルコスト平均法と言って、株価が高い時も安い時も毎月一定の額で買い付ける方法ですね。

しかし、急にまとまったお金が出来た時に、皆様ならどうされていますか?可能なら効率よく投資をしたいですよね。

効率よく米国株を購入したい場合、株価と為替に注意する必要があります。


通貨は絶対的な価値ではなく、相対的な価値ですので、常に変動しています。

例えば、1ドル=100円から、1ドル=110円になると、円の価値が下がります(円安)。
一方、1ドル=90円になると、円の価値が上がります(円高)。

1ドル=110円ですと、100万円は9090.9ドルになります。
1ドル=90円ですと、100万円は11111.1ドルになります。

このように、円安になれば、ドル転した場合に貰えるドルが少なくなり、円高になれば貰えるドルが増えます。



円で生活をしている日本人が、米国株を購入する時は、円高の時の方がドル転した場合にドルが多くなって購入できる株数が増えます。円安でドル転すると少ないドルしかもらえませんので、円ベースで見ると割高で購入することになります。

逆に、米国株を売却して現金化する場合は、円安の時の方が貰える円が多くなります。


海外の投資家にとっては、円安局面ではドルを円転すると多くの円をもらえますので、日本株を割安に購入出来ます。円高では、ドルを円転しても貰える円が少ないため、日本株の購入を控えますよね。


このように為替には、いくつもの見方がありますね。為替と米国株価からみた、円で生活している日本人にとっての買い時と売り時を図でまとめてみました。







為替からみた米国株の買い時・売り時



従来、アメリカ株の株価が下がるときは、安全資産として金や円が買われて、円高に傾いていましたので、日本の投資家にとっては、非常に効率的に米国株を購入出来ていました。

ところが、2022年3月以降は米国株安にも関わらず、日米の金利差が影響して歴史的な円安(1ドル=130円程度)となり、日本にいる投資家はせっかくの株安でもあまり買いに行けない状況が続いています。

円からドル転して米国株の購入を考えている場合は、定期の買付は続けながら余剰資金に関しては少し様子を見た方がいいのかもしれません。



最後に、米国株での配当金生活を行なっている人にとっては、配当金のドルを円転するとたくさんの円を貰えたり、株価が下がっている米国株の再投資を行いやすい、良い状況ですね。


今後も今回と同じ状況(株安・円安)が起こる可能性があり、個人的には高配当株や高配当ETF(VYMHDVSPYDなど)を保有していると、配当金のドルを有意義に使えて便利だなと感じています。









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