VT(Vanguard Total World Stock ETF)を通じて、地球の成長に投資する。

 S&P500指数は、アメリカの株式市場の上位500社で、CRSP米国総合指数は、アメリカの株式市場の全体に連動する指数です。これらに投資することで、先進国の中で唯一人口が増加して経済成長が続くアメリカに投資することができます。


しかし、ここで疑問が生じます。

果たして、投資先はアメリカだけでいいのかと。20−30年先までならアメリカの優位性が保たれますが、もっと長い期間を見ると他の国も投資しておいた方がいいように思われます。


そこで今回は、世界上場株式8000社に投資するVanguard社のVT(Vanguard Total World Stock ETF)を紹介します。


Vanguard社  晴耕雨読 妻作成



よくある説明として、



VT(Vanguard Total World Stock ETF)は、FTSE Global All Cap Indexという指数に連動する。先進国から新興国を含む約8000社の銘柄を投資対象として世界株式の98%をカバーしている。Vanguard社のETF。信託報酬0.07%。分配金利回り2.2%。



と、あります。

VTが投資している株式の国別割合を見てみます。アメリカが60%と飛び抜けて多いことがわかります。日本は2番目ですが、6%と少ないです。以下にイギリス、中国と続きます。





VTを構成する株式の国別割合2023年1月 Vanguard社ホームページから作図





構成銘柄数は、世界企業の約8000社であり、分散し尽くされています。信託報酬は、0.07%と低く設定されています。アメリカが60%と多いため、上位の銘柄構成はCRSP米国総合指数に連動するVTIや、S&P500指数に連動するVOOとほぼ同じで、当然構成比率が少し低いです。


銘柄名/構成割合(2023年1月現在)

アップル(AAPL) 3.35%

マイクロソフト(MSFT) 2.82%

アルファベット(GOOGL) 1.71%

アマゾン(AMZN)1.27%

ユナイテッド・ヘルス(UNH)0.76%

テスラ(TSLA) 0.73%

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B) 0.9%

ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)0.69%

エクソン・モービル(XOM)0.69%



分配金利回りは2.2%とVTIと比べるとやや高いですが、高配当ETF(VYMHDVSPYD)ほどは高くないです。コロナショックのあった2020年は、減配しているものの長期的に見ると世界経済の成長を反映し増配傾向です。



VTの分配金履歴

2013年 1.222 USドル

2014年 1.464 USドル

2015年 1.413 USドル

2016年 1.456 USドル

2017年 1.565 USドル

2018年 1.659 USドル

2019年 1.878 USドル

2020年 1.536 USドル

2021年 1.955 USドル

2022年 1.9 USドル


VT分配金履歴  マネックス証券ホームページデータから作図





長期的に見ると、世界経済の成長に合わせて株価も上昇しています。
2012年5月の株価が45 USドル付近で、2023年1月現在88 USドル付近ですので、11年で約2倍になっています。2023年は世界的なリセッション入りが想定されていますので、軟調な株価推移が想定されますが、安く買い増すチャンスと考えられます。


我が家では、お年玉の使い道」で記していましたように、小学生の子供たちに投資を勧めています。世の中の仕組みを知るいい機会になりますし、お金に働いてもらう概念を学べます。

小学生ですと、平均寿命的に考えると今から投資する期間が80年くらいあります。そのため、アメリカだけでなく、世界に投資するのがいいように考えられます。子供たちが相談し、お年玉を現金として残しておくのではなく、VTに投資することを決めていました。



地球全体に投資するVTの分配金の経過も今後報告していきます。




(この記事は、2023年1月9日に追記しています)


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